この記事は、オプションをはじめようと思うけど、
まだ触れたことがない方、オプションの概念が分からない方向けに書いています。
すでにオプション取引を行っている方には、基本すぎて読む価値はないかもしれません。
オプション初学者のかたで、分かりづらいところや間違いなどあればぜひコメントください。
私自身まだ去年からオプションを学び始めたばかりなので、勉強し続けています。
私にしては長めの記事となっています。
お付き合いください。
ぜひよろしくお願いいたします。
オプションって何?
オプションとは、とひと言で説明するほどまだ知識はないのですが、
先物と同じような金融デリバティブ商品のひとつです。
対象の原資産ごとに種類もあって、
・通貨オプション
・株式オプション
・株価指数オプション
・債券オプション
などがあります。
私が取引しているのは「日経平均」に連動している株価指数オプションということになります。
このへんは先物取引と似ています。
先物にも通貨、債券、株価指数それぞれありますね。
先物と異なるのは、
先物取引は将来の値段の予想をして、その価格差で損益になるのに対し、
オプションは将来のある価格で売買する権利を取引していきます。
分かりますか?
権利の価格の上下で損益になります。
このオプションの価格は、「権利行使価格(Strike Price)」ごとに取引されます。
権利行使価格まで将来原資産が到達するか(In The Money)するかどうか、その確率でオプション価格(プレミアム)が上下します。
例えてみると、
あるアイドルのコンサートチケットを2000円で手に入れる権利があったとして、
そのコンサート日前日までコンサートが開催されるか不明瞭だったとします。さらにそのコンサートのあとアイドルは解散してしまうのでプレミアがつく可能性もあったりなかったりします。
コンサート2週間前に権利を500円で購入した人がいたとき、その権利はどうなるのでしょうか。コンサートの開催確率とチケ代価格予想によって権利価格が変わります
・開催最低人員を超えそう or 超えなさそう
・アイドルの事件・事故・週刊誌報道
・天気が悪ければ開催が難しそう
・やはり人気はありそうで即日完売してる
・やはりアイドル解散らしい。プレミア価格ありそう。
コンサート開催日が近づくにつれて、権利代は上下していきます。
そのほか各種条件が、日が近づくにつれて明らかになっていくからです。
開催確率が低くなれば、そのチケットを手に入れる権利は値下がりし、
開催確率やプレミアになりそうな確率が高くなれば、そのチケットを2000円で手に入れる権利は値上がりします。そしてコンサート日、
開催されなければ権利の価格はゼロになり、500円の権利代は帰ってきません。
開催され2000円のチケット代だった場合も権利の価格はゼロになり、500円の権利代は帰ってきません。
開催され、なんとプレミア価格の4000円の相場でチケットの価格が決定することになった!という場合、権利を売った側から、権利の最終的な価格差(+1500円)を受け取ることができます。
この説明でどうでしょうか。
分かりやすいでしょうか。
オプション取引に慣れていけば自然に理解できるし混乱することもなくなります。
ちなみにネットで目にするバイナリーオプションですが、
私も詳しくないのですが、
オプションの一つではあるけれど「エキゾチック(風変わりな)オプション」のひとつで、通常のオプションではないようです。
比較して通常のオプションのことを「バニラオプション」と呼ぶそうです。
カナダやイギリスではバイナリーオプションは禁止されているようです。
オプション=保険である
オプションというものが出来上がった背景には、
株価の急激な変動に対しての保険となるものが欲しい、
というニーズがあったからだといわれています。
オプション価格のことをプレミアムといいますが、
保険商品の保険料のこともプレミアムといいます。
Wikipediaでも
オプション料を支払えば原資産の値上がり/値下がりによる損失を回避できる性質があり、第一の機能はリスクヘッジである。コール・オプションの購入は値上がりリスク、プット・オプションの購入は値下がりリスクの回避に使用する。オプションの買い手から売り手へオプション料の対価としてリスクが引き渡されている。
このようにそもそものオプションの機能しては保険の効果=リスクヘッジのための商品であると書いてあります。
コールオプションとプットオプション
これも最初は混乱しやすいオプションの用語ですが、
オプションにはコールとプットがあります。
そしてそれらを買うことも売ることもできます。
基本的には
コール:買う権利
プット:売る権利 です
これだけだと分かりづらいかもしれません。
コール:権利行使価格から上回った場合にもその権利行使価格で購入できる権利。
プット:権利行使価格を下回った場合でもその権利行使価格で売却ができる権利。
詳しく書く方が分かりづらいかもしれません。。。
これらコールとプットはそれぞれ買うことができるし、空売りができます。
さっきのチケットの例で、チケットを持っていなくてもその権利を売ることができる訳です。
オプションは買う側と売る側の契約なのです。
もし例の「コンサート」が開催されなかった or 2000円のままのチケット代ならば500円総取りでき、
2000円を上回るプレミアがついたらチケットの権利を買った側に必ず差額を支払う必要があります。
オプションの売り(=ショート)単独で、先に権利分のプレミアムを受け取れて、
非常に勝率はいいのですが、負けの時にかなり大きな損失になりやすいです。
必ずリスクヘッジしてください。
今後の記事で書こうと思いますが、
コールとプットを組み合わせたりすることで、合成ポジションを組めます。また先物とも組み合わせたすることも可能です。
これによって損失の可能性を減らせるようにコントロールしていきます。
オプションは期間限定の勝負。SQとは?
オプションは将来の価格の権利であると説明しましたが、
その将来というものが期日になります。
その期日のことをSQ日と呼びます。
SQ(Special Quotation)=特別清算指数と訳されています。
SQは取引するオプションでも異なってきますが、
私がよく使うオプションでは毎月第二金曜です。
さらにいうとその金曜日の寄り付きの値段です。(朝9時ごろ)
毎月のSQがあるものに対し、毎週金曜にSQを迎えるWeeklyオプションというものも日経オプションには存在します。
仮に3月のSQを終えて4月のSQまでは一か月なので、その間の期間限定の勝負ということになります。
オプションの価格を求める方程式
オプションについて私が感じる魅力のひとつに、
価格が数式によって求められるところです。
これが「ブラック・ショールズ方程式」というもので、
ノーベル経済学賞とったことがあるもののようです。
式自体を完璧に理解しているわけではないですが、
これをエクセルにあてはめて、計算を自動でやってもらえるようにしています。
(この方程式が完璧ではないこともあるらしいです。いわゆるブラックスワンなことがあると式に当てはまらないということです。あくまで株価が正規分布してることが前提なので、なんちゃらショックには弱いです)
株式投資と比較して考えてもらいたいのですが、
株価がいま高いか安いかって、判断するの難しくないですか?
オプションには、その価格が妥当であるかある程度判断できるという利点があると思います。
オプションのプライサーツールというのも販売されていたり、ウェブ上でも簡単に計算できるものあります。
あとは証券会社のトレードツール(アプリ)にシミュレータがついてるのでそれも使えます。
どうやって取引する?
証券会社で取引できます。
よくYoutubeなどで紹介されている証券会社は
・SBI証券
・楽天証券
・松井証券
・インタラクティブブローカーズ証券
・サクソバンク証券
などがあります。
私が取引で利用しているのはSBI証券です。
比較するポイントは、
①手数料
②オプションの売り可能枚数
③トレードツールの使い勝手
これらの点でSBI証券が1番いいかと思っています。
SBI証券のスマホアプリでの画面
4月限(ぎり、と読みます)のオプションの価格がわかります。3/15の深夜終値現在です。
3/12の15:00の日経平均の終値29717.83円で、
権利行使価格29750円がATM(At The Money、アットザマネー)であることが分かります。
ATMとはさっきのチケット代の話で、
2000円ちょうどのチケット代だった場合の話で、
日経平均と権利行使価格がおよそ等しいということです。
権利行使価格は125円刻みに存在しています。
出来高(=取引量)は500円刻みがしっかりしていて、流動性が大きい→売買したいときに可能となります。
価格一覧はどこの証券会社でも、
左がコールの値段、右がプットの値段となっています。
そして、ここの現在値表示の(×1000倍)が必要額です。
たとえばプット29500円(P29500と表示されたりじす)だと、
620円×1000倍=62万円がロング(購入)に必要な購入金額です。
ショート(空売り)する場合は、62万円を受け取ることになります。
そして日経平均が下落方向に行き、
29500がATMに近づくにつれてプレミアムが上昇し損失になり得ます。
オプションについて基本をまとめてみましたが参考になりましたでしょうか?
この部分が知りたい!とかここまちがってる!など、
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